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さんさ踊り

赤坂さんさパレード2019!写真で振り返る盛岡の夏

盛岡にゆかりのある人を”盛岡人”と呼ぶならば、盛岡人たるもの、たとえ離れて暮らしていたとしても、血が騒ぎ、無性に帰りたくなる時期があります。

8月1週目に行われる太鼓パレード「盛岡さんさ踊り」。

東北の夏祭りといえば、青森のねぶた祭りや秋田の竿燈まつりを思い浮かべる人も多いと思いますが、盛岡市周辺の人々にとっては断然”さんさ”。

暑くなってくると、街のいたるところで、本格的な夏の到来を告げる独特のお囃子が響きわたり、その軽やかな音に、盛岡人は自然と反応します。

どこか安心する。

本来、伝統行事とはそういうものなんでしょう。

幼少期、初めて迷子になるのは、さんさー。

好きな子を誘う勝負の舞台も、さんさー。

上京して戻ってくるタイミングは、さんさーなのですから。

力強い太鼓音と涼しげな笛の音色。

「さっこらちょいわやっせ〜」の掛け声が合わされば、じゃじゃ麺で育まれた我々のDNAが、黙っちゃいない。

とはいえ、東京で働いていれば、お盆休みとさんさで二度、帰省するのは簡単ではありませんよね。

そんな中、令和初の夏。

縁があって、東京を中心に活動する団体「赤坂さんさ」の公式カメラマンを拝命し、パレードに”参加”する機会を得ました。

そこで、今回はファインダー越しに見た、盛岡の夏の風物詩をお届けします。

さんさは、爆発だー。

復興支援がきっかけで始まったチーム

「盛岡さんさ踊り」は毎年8月1日〜4日の4日間で行われる、太鼓と笛と踊りなどでつくるパレードで、今年で42回目になります。盛岡市役所前をスタート地点に、市内のメインストリートである「中央通り」をお揃いの浴衣で着飾った団体が順番に演舞し、沿道に集まるたくさんの観客を魅了します。
特徴はなんと言っても太鼓の数で、2014年には、その数がギネス記録に認定された “世界一の和太鼓演奏”です。
今年は会社や大学、伝統的なお祭り団体など県内外から約250団体、約3万5000人がパレードに参加しました。今回、私が撮影する団体「赤坂さんさ」は、今年で7回目の出場。オレンジとグリーンの浴衣が目印の東京のチームです。

「東京でもさんさがしたい!」
2013年、赤坂さんさは、東日本大震災の復興支援で繋がった有志の声で立ち上がりました。団体名の由来は、当時の練習拠点である東京・赤坂の飲食店でした。現在は、練習場所もかわり、新小岩の高架下をメインに、都心の新ランドマーク・東京スカイツリーが見える開放的な空間で技を磨いてます。

今では東京から盛岡にUターンしたメンバーも多く、”岩手組”は盛岡で。”東京組”は新小岩などで1年を通して練習しています。時には、スカイプを使ってテレビ会議をすることも。東京組は、半分ぐらいが盛岡出身で、他は市外出身者。年齢も、職業もバラバラですが、身内に盛岡出身者がいたり、一度盛岡に住んだことがある人など、盛岡に様々な”ゆかり”を持つ”盛岡人”です。メンバーは口コミやイベントをきっかけに、少しずつ増え、昨年は初めてパレード単独出場の条件である50名を超えました。今年は、それを上回り、過去最高人数の80名に。
そんなメンバーが一同に集まるのが、本番直前の練習です。

「SNSで繋がってるから、懐かしい感じはしない」

代表の細江 絵梨さんはそう言います。

それでも、さんさ踊り本番前は、それぞれ自己紹介をしたり、集合写真を撮ったり、円陣を組んで気合いを入れるなど、和やかな同窓会のよう。

人数が増えて、隊列を考えたり、一体感を生むのは大変そうですが、それよりも喜びの方が大きいと運営メンバーは言います。

「さんさ踊り自体の魅力に惹きつけられているのはもちろん、運営メンバーがそれをより良くしようとしているのが大きい。私自身、こんなにメンバーが増えて驚いてる」

本番前、細江さんは満面の笑みでそう話していました。

盛岡への思いをぶつける場所

いよいよ、本番。赤坂さんさの出番は19:54。あたりはすっかり暗くなり、18:00から始まったパレードも残すところあとわずか。熱気に包まれる会場に、赤坂さんさの元気印・山田裕己さんの掛け声が響きました。

「最高に楽しんでいきましょう!」

2019年夏の大一番が始まりました。

“えいや〜さ、えいやさ!”

「岩手と東京を笑顔でつなぐ」と記された横断幕を先頭に、市役所から差し込む、まばゆいスポットライトを背に受け、緑とオレンジ、ツートンカラーの”赤坂さんさ”が威風堂々と進んでいきます。

重量感のある腹太鼓を力強くバチで叩き、体全体で舞うダイナミックな太鼓部隊。軽やかに、爽やかな音色を奏でる笛部隊。笛と太鼓が奏でる囃子に呼応し、躍動する踊り手ー。

「こんなに美しく揃ったことはない」

運営メンバーがそう振り返る、一糸乱れぬ動きが観衆を沸かせます。

メンバーの表情に滲む、自信と誇り、そして確かな充実感。
その瞬間瞬間、シャッターを切っていると思わず、ファインダーを覗く顔がほころんでしまいました。

「赤坂さんさのおかげで東京での生活が楽しくなった。新しい繋がりができて幸せ」

「東京に住む私が、一年に一度、大好きな盛岡への気持ちをぶつけるステージ」

約40分の演奏を終えたメンバーは、口々に感想を語ってくれました。

一年に一度の晴れ舞台。
盛岡から離れた人たちを集め、つなぎとめ、さらに魅了する力が、ここにある。
「さんさ踊りがあってよかった」
心からそう思いました。

東京に住んでいて、さんさ踊りに興味がある方、ぜひ、一度、赤坂さんさの練習に参加してみては?

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赤坂さんさはメンバーを随時募集中です。

興味がある方は下記へ

E-mail:sansa.tokyo@gmail.com

Facebook:https://www.facebook.com/akasakasansa/

Instagram:https://www.instagram.com/akasakasansa/

HP:https://akasaka-sansa.jimdo.com/

 

 

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